書籍
ジョン・アンソニー・ウェスト「肥満翼賛クラブ」 イーヴリン・ウォー「ディケンズを愛した男」 街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫) 作者:フレドリック・ブラウン,シャーリイ・ジャクスン 東京創元社 Amazon 異様な読後感を残す短編を指す江戸川乱…
氷の花たば (岩波少年文庫) 作者:アリソン アトリー 岩波書店 Amazon 話をタイトルに記事にすると決めた舌の根も乾かぬうちに方針変更。 アフェリエイトブログとしては、商品をタイトルにするのが正しいと思ったので。 買って長いのにいまだに全部読んでない…
あの話どの本にあったっけとさっきまで本棚を探していた。 あの話のタイトルも本のタイトルもうろ覚えだが、本棚のどこかにあるのだけはわかっている。こういうことが増えてきた。こないだもアリソン・アトリーの短編が読みたくてさんざ本棚を探した。今回は…
眠れないので、内容に感心した岩田規久男『日本銀行は信用できるか』のアマゾン書評を読んでみた。 おおむね好評のようだが、一部批判も存在する。 それはいいのだが、その内容が単なる誤読であるように見受けられる。私は経済学は素人だが、書かれているも…
インフレ目標(インフレターゲット)を知ったのは、たしか山形浩生のクルーグマン紹介だったと思う。1998年の刊行だからもう10年以上前だ。 具体的なパーセンテージまで提示されてたかどうかは覚えてないけど、当時のどん底の状況に対する提言だったから、結…
この作者さん、ラノベ以外の作品はこれまでポテンヒット続きという印象だった。そのため、ラノベ出身作家の中で寵児化しているのは、ぁぃぅぇぉパワーか、他がよほどダメなのか、と疑っていた。ようは『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と『Gosick4』を読めな…
桜庭一樹が非ラノベ初の傑作をものした!と鼻息荒く『赤朽葉家の伝説』(以下、『赤朽葉家』)を絶賛したわけだが、その勢いで久々に作者のWeb連載を読んでいたところ、下に引用した部分に目が留まった。『赤朽葉家の伝説』&雑誌『ミステリーズ!』の東京創…
個人的現代最高作家の最新文庫落ち。戦前の琵琶湖畔?が舞台か。売れない独り者の物書きの綿貫征四郎は、幾ばくかの金銭を報酬として、溺死した旧友の実家の留守を預かることに。臨時講師のアルバイトも辞して、旧家で文筆業一本の生活に入った綿貫だが、庭…
これ[力学編]とのことなので、ぜひ後述する『統計学』シリーズのようなシリーズ化を希望したい。買いますよ僕は。その際はぜひ、同じ高津ケイタ氏の作画でお願いしたい。しかし、高津氏のページでは、この本が『知らない間に出てた』とある。こうした著者の…
古きよき学研まんがのまんが力を高めたような良品です。 ヒロインは、スポーツ万能だが勉強が苦手な、テニス部所属の女子高生、二ノ宮メグミ。物理のテストでテニスに関する問題が出たのだが、自分だけ間違えた答えを選択してしまう。その理由が分からず、部…
あと、備忘録的に記しておくが、この作品の裏テーマとして、「それぞれの世界」がある。綿貫に稲の世話を委ねた老婆は、生業である農業すら「やることになっているからやってるだけ」と言い、結婚も子育ても同じだったと言い、他に楽しみも知らず、充足して…
女目当てで研究室を選ぶ人畜無害のダメ大学生である綿貫は、素粒子加速器の設計者にしてひきこもりの穂瑞沙羅華をゼミに連れ出す役を担う。綿貫は『宇宙はどうしてできたのか』という根源の謎を穂瑞に突きつけるが、そのせいで彼の卒業を左右するゼミのメイ…
犯行後の豊田は、マインドコントロールの心理的抵抗を脱して、麻原を批判しているという。オウム真理教が、性欲などの身体的快感を通じたコントロールからよりダイレクトな薬物使用まで、様々な手段を使って信者の判断力を奪っていたことは有名だ。せめて出…
オウム真理教による地下鉄サリン事件の実行犯となった豊田亨。東京大学で彼と共に学んだ仲である著者が、犯行前後の豊田の分析を通じて、再発防止を再度問いかける内容のノンフィクション。 あまり納得できる内容ではなかった。大量殺人事件の理由を、学問の…
上の話を読んで久々に思い出したが、俺も小学校6年〜中学の頃、軽い強迫神経症の気があった。寝るときに、布団の上辺と枕との間を一定回数トントンと揃えないと眠りにつけないのだ。当時はもちろん知らなかったが、この手の儀式は「就眠儀礼」という、強迫神…
クールなタイトル・表紙に惹かれ、柳下毅一郎氏の推薦文『神です、神』に背中を押されて手にとってみたところ、えらく面白かった。後で知ったことだが、もともと都市伝説を題材にしたノンフィクション畑の人のようで、なるほどさかむけの如き不快感や不条理…
タイトルどおり、「日本人」の遺伝的組成を求める本。このテーマなら現時点では最先端・王道の学問であり、自身の専門でもある分子人類学に立脚しつつ、考古学や言語学(音韻分析)の成果も援用しており、総合力に優れた日本人来し方論になっている。そして…
消費者金融(所謂『サラ金』)のビジネスモデルを批判的にまとめた本。消費者金融業界への怒りに駆動されている面が強く、数字による分析の一部には、この本を必要とするような「数字に弱い債務者」に対しては言葉が足りないのでは、と感じるところもあるが…
ポップデュオ、キリンジの堀込兄弟が交互に『TV Bros.』に連載していたというエッセー本を図書館で捕獲。やはりというか音楽と同じで、弟も決して悪くないが兄貴がすごい。コンパクトでクールな文体だけでもイケるが、新聞拡張員を180cm全裸応対で撃退したな…
出ていることを全く知らず、別件で言った本屋で偶然見つけて驚く。ネットで調べた感じでは、評価は微妙なものが多いですな・・・。さわりを読みましたが、とりあえず一言。 大鷹最高。 よくもこんな奇矯な人物像を考えついて、その心の動きをつらつら描くよ…
(20061008追記:宿題完了) 図書館で借りる。日本人研究者の貢献(谷山・志村予想)のところに盛り上がり、ワイルズが証明を直すことができたくだりに感動する。数学は、一度証明された事柄は常に真理だというところが独特。だが、それどころではない。素人…
とりあえず253を忘れて、まず単純なものからとサイコロから考えたら解けたっぽい。 サイコロで二人が違う目を出す確率は、二人目が一人目と違う目(5通り)を出せばいいので5/6。三人目も前の二人と違う目を出す確率は、三人目が前の二人と違う目(4通り)を…
2006年10月8日追記:[宿題]認定。これは当分取れないような気がしている。 いささか流し読み気味ながら、読了。残念ながら、この本を本当に理解する能力は今の俺にはない。ただ、放っておいてまた一歩目に戻るのは口惜しいので、覚書を残しておく。 個人的回…
先週久々に図書館に行ってから、田中芳樹熱が再燃。未読のものが多かった中国物を中心に読みまくる。その中から印象深かったものをいくつか。 ・『奔流』中国の史実より題材を採った歴史小説で、近年の氏にはこうした作品が多いようだ。南北朝時代の名将軍で…
橋川文三『日本浪漫派批判序説』を読む。日本浪漫派とは、第二次世界大戦期の日本で流行った思想。閉塞した状況を扇動的な美的言辞でくるんでしまうような思想で、多くの文学青年が日本浪漫派の、というより領袖の「保田与重郎」の言葉を胸に、死地に赴いた…
兄に激しく勧められての購入。売れているようで、一店目では品切れで入荷待ちとのことだった。二店目では普通に棚に一冊残っており、購入。はてなの取締役である著者が、現在のネット世界に革命の進行を見出し、その内容を平易に説明している本。新書かくあ…