ポップデュオ、キリンジの堀込兄弟が交互に『TV Bros.』に連載していたというエッセー本を図書館で捕獲。やはりというか音楽と同じで、弟も決して悪くないが兄貴がすごい。コンパクトでクールな文体だけでもイケるが、新聞拡張員を180cm全裸応対で撃退したなどと自慢系なのに男汁溢れてOK。コンビニ女店員の体育会系挨拶「いらったいあておんちゃー!(いらっしゃいませこんにちは)」に着目するだけでなく、音程と音量を図化して理科系センスを誇示するあたりがメガネ。年上の女性に別れ話を切り出されフィルムケースにコーヒーを注ぎ飲む奇矯な学生を目にして、「フィルムケースで飲むコーヒーは旨いのか」を気にしてみせるあたりはさすがにあざとく写るが、己も注飲嗜好を持つことを吐露して、注飲ガイ(俺含む)の同情を引くあたり、抜け目も無い。その他、途中まで20篇ほど読んだが、今のところハズれ無し。クソ。
追記:後半は弟が激しい向上を見せた反面(メールや過熱報道について等)、兄は身辺雑記の域を出ないものが増えた。まあ、そうそう面白いネタに出会えるわけも無いか。
- 作者: キリンジ
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: 単行本
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