YouTubeでJeff Buckleyを聴いていて、ふと思いついて親父のTim Buckleyも聴いてみて、魂を抜かれる。
Tim Buckley『Once I Was』
素朴なハーモニカの旋律と、Timの落ち着いた渋い歌声が胸に響く。齢を食ったせいかもしれないが。
前から声質は父親の方が好みだったのだが、そもそもJeffすら、大好きな『Mojo Pin』と『Grace』以外はあまり聴いていない。Timにしても、Jeffを知ってすぐ買ってみたライブ版で、憂鬱で美しい『Chase The Blues Away』以外は退屈だという悪印象を受け、その後数年してなぜか購入したアンソロジーも長いこと放ってあったのだった。
アンソロジーを取り込んで聴く。名曲目白押しというわけではないが、やはりTimの歌声がよい。『Happy Time』など、他にも佳曲がちらほらある。
この親子、声はともかく、外見が似てるんだよなあ・・・。
とはいえ、アンソロジーのライナーノーツには、以下のようなTimへの賛美がある。
彼の残した音楽は、忘れられないほどに美しく、なおかつ心をかき乱すほどにパーソナルなものであり、死後26年経ってもリスナーに訴えかけてくるものだ。
彼がこの世を去ってから、「新たなバックリィ」は現れていない。彼は唯一無二の存在だったのだ
〜『morning glory - the Tim Buckley anthology』 ライナーノーツより
Timのドラッグ・オーバードーズによる死は1975年のことであり、このアンソロジーは2001年の発売だ。「死後26年」の間には、Jeff Buckleyが世に出て、1997年に31歳の若さで他界(溺死)している。
Timを知る者にとっては、あのJeffですら、「新たなバックリィ」たりえず、文中で触れられることも無い。少々寂しい気もするが。
Morning Glory: The Tim Buckley Anthology
- アーティスト: Tim Buckley
- 出版社/メーカー: Elektra / Wea
- 発売日: 2001/03/26
- メディア: CD
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