(原作)原田重光×(作画)萩尾ノブト『ユリア100式』(白泉社)


強迫神経症患者にも萌えまんが・・・ちょっとエロだし、えらく笑えるが。ヤングアニマル連載。今のアニマルすげー。


汎用人型ダッチワイフ『ユリア100式』。「初めて挿入されたペニスの形状をインプリンティングし、その男性専用のダッチワイフとして一生の性の奴隷となる」よう造られており、誕生早々創造主に挿入されそうになるも、その設定を嫌悪し逃走。路地裏で犬に押し倒され、危うく犬専用のダッチワイフとなるところを、好男子の大学生「瞬介」に救われ、そのまま彼の家に居候することになる。
ユリアは性奴隷になることに(一応、意識的には)消極的なつもりだが、実際には些細なきっかけで毎話発情し、己のダッチワイフ性能を発揮して瞬介に迫っている。おまけに、共に暮らすうちに瞬介に惚れてしまい(彼女は「発情」と認識しているが)、歯止めは失せる一方。遠距離恋愛中の婚約者(名家の娘)に操を立てている瞬介は毎度、なぜかプロレス技で応戦し、ギリギリで事なきを得る、というのがパターン。だんだん「セーフ」のラインが曖昧になっているのだが。


標準装備のGPS機能でカラオケ屋を検索してラブホテルに行ったり、オナホールに嫉妬したり、シャンプーを瞬介の精液に見立てて浪費し瞬介の経済状況を脅かしたりと忙しいユリア100式がダッチワイフ性能を発揮する際には、『ユリア100式マニュアル』からの引用が表示され、それが民明書房チックで妙におかしい。手コキ16回/sだったり、Bから先はアブノーマルプレイだったり、10万と16歳だったり、機能盛りだくさんである。


どこがなのかはよく分からないが、これをみていて昔の『月曜ドラマランド』を思い出した。ドラマなんぞ観なくなって久しいが、かわいいアイドルが主演で30分くらいの深夜ドラマにしてくれたら絶対観るぞ。無理か。


2巻は今月29日発売。しかしこのユリア、開発者に見つかり追われた際、挿入されるくらいならと吐いた台詞が『いっそ自慰します!!』(手にはドライバー)・・・『自慰』が『自害』を置換可能なキャラと言うのもそうはいない。自慰したら道具の性奴隷=猿オナニー状態になるということなのだろうか。


ユリア100式 1 (ジェッツコミックス)

ユリア100式 1 (ジェッツコミックス)

ユリア100式 2 (ジェッツコミックス)

ユリア100式 2 (ジェッツコミックス)