自由


コラム: 自由と責任
http://iwatam-server.sakura.ne.jp/column/83/index.html

これを読んで久々に自由などについて考えていたわけだが。


U2 - Where The Streets Have No Name: Video
http://www.youtube.com/watch?v=_UiY3XsRvK4:MOVIE


自由について考えるといつもこの曲を思い出す。目の前が急速に拓けていく感覚を十全に表現した楽曲。
キリスト教の精神に接近したという時期のこの曲がこうした感覚を体現しているのは皮肉なのか。結局のところ世界宗教の源泉にあるのは往々にしてその時代における必然(自然科学・社会システム)と、それに依拠しない自由の再定義のようなので、特に不思議じゃない。そして、自由意思による選択の責任を必然であるかのように扱う思考は、宗教に限らず有害なのだろう。


最終巻が出ているのを知らずに慌てて買ったこのまんが、杉山小弥花『当世白波気質』でも自由意志の問題が扱われていて驚いた。
単純に美しく聡明な少女が出て来るというだけでもお薦めなのだが、内容が素晴らしい。
第二次世界大戦後の日本。戦中の罪を引きずる美術品泥棒の面倒くさい男と、寒村の生き神様として意思の無い生を送っていたのが男に勾引された少女。少女は徐々に男に惹かれるようになるが、女として愛されたい意思と、現世に絶望した男の求めに応じて『神としての自分』を守りたい意思に引き裂かれ、自由の恐怖に直面させられる。こう書くと固いようだが、描写は徹頭徹尾コメディである。
全三巻で終わったのがもったいなくはあるが、キレイではある。数年後に再発見されてドラマ化されそうな気がする。


当世白浪気質 3 美少女こそ我が悦び (ボニータコミックスα)

当世白浪気質 3 美少女こそ我が悦び (ボニータコミックスα)