木村術


ボクマガの今月号、イーグルVS八重樫戦の戦評、長谷川穂積へのインタビューなど見所が多かったが、個人的には現日本スーパーライト級チャンピオン木村登勇へのインタビューが面白かった。自らのファイトスタイルを『木村術』と称している話を聞いてネタかなと思っていたのだが、本人いわく、学生時代から指導者から矯正を迫られ、ジム変更なども余儀なくされつつ、実戦の試行錯誤の中で磨いてきたスタイルとのことで、かなりの誇りを持っている模様。印象に残った部分を挙げると、


・常に相手をよく見て攻撃の隙を探したいから、前傾姿勢とウィービングは好まない
・下手にフットワークを使うより、必ず片足はリングにつけて、いつでもカウンターできる体勢をとって軸をぶらさず打つべき


これは二階級下の有望日本王者である小堀のスタイルと共通しているように思える。それはともかく、彼の安定感が日本王者の中でも突出しているのは確か。CSで防衛戦を何度か観たが、圧倒していた。それに加えて、スパーを通じて世界の一線級と渡り合える自信を持っていることをはっきり表明していた。これは心強い。階級的に難しいのは分かるが、世界戦が見てみたい選手だ。


しかし、あのエリック・モラレスとのスパー中につい頭をホールドしてパンチしてしまい、ゴング後に蹴り入れられたというのもすごい。褒められたことじゃないが、モラレス相手に「つい」それをやっちゃうというのがなあ。