ダルチニャン陥落


http://www.boxrec.com/boxer_display.php?boxer_id=042089


ポンサックレックを抑えて現役フライ級最強の呼び声高かったビック・ダルチニャンがKO負けでIBF王座から陥落したようだ。試合を見たことがないのでポンサックレック以上というのは信じがたかったが、アマエリート上がりの無敗のKOパンチャーだったのは事実。とはいえ、相手のノリト・ドナイレも戦績はかなりのもので、兄がダルチニャンに敗れていることもあり、戦意は相当高かったのだろう。気になるのがダルチニャンが意識不明らしいということ。生還を望む。(←デマでした。申し訳ありません)

しかしダルチニャンが無敵のまま転級してくるかが最大のトピックだったスーパーフライ級は、これでまた混沌としてきましたな。現状では王者不在?のIBF以外のメジャータイトルは中南米選手が独占状態*1で、他にもアルセだの元WBA王者のカスティーリョだの強い中南米選手が目立つスーパーフライ級だが、日本にも名城、中広など、人材は多い。ここにAJ Banal、Z Gorresあたりのフィリピン勢が絡むと非常に面白くなりそう。


それにしてもこのドナイレ兄弟もフィリピン人とのことで、ここ最近のフィリピン人ボクサーの躍進振りはすばらしい。彼らが急に強くなったのではなく、パッキャオの活躍でフィリピン人ボクサーが優良コンテンツ(=面白い試合)を提供できる素材として注目されたということだろうか。実際、彼らは一見線が細いが、実にダイナミックな試合をする選手が多い。IBFミニマム級でもフローランテ・コンデスが王者モハマド・ラクマンを敵地で二度倒しての判定勝ちを収めて戴冠を果たしたようだし、IBFライトフライに挑戦するあのロデル・マヨールもフィリピン人だ。この動きには当然軽量級大国日本も無縁ではいられないわけで、WBAミニマム級王者の新井田が、過去一度下しているトップコンテンダーのエリベルト・ゲホンを迎え撃つのだった。
フライ以下の最軽量ゾーンだけではなく、スーパーフライ〜スーパーバンタムにもレイ・バウティスタ、AJ Banalなど、ホープが目白押しで、本場ラスベガスに乗り込んで王座を伺っている。まだ最初の男パッキャオとその弟の孤軍奮闘の感があるフェザー以上はともかく、スーパーバンタム以下はフィリピン人が席巻しそうな勢いだ。マヨールにはこの勢いに乗ってIBFライトフライを勝ち取ってほしい。そしてがんばってくれ新井田。


ちなみに2度倒しているのにスプリットというのがちょっと気になったフローランテ・コンデスとモハマド・ラクマンの結果。


http://www.boxrec.com/boxer_display.php?boxer_id=140457


2度倒されたラクマンに117点をつけてるジャッジがいるのは何故だ?ダウン2回の時点で116点が上限だろうに。

*1:WBCミハレスWBOモンティエルがメキシコ、WBAムニョスがベネズエラ