スポーツ報知の徳山報道のおかしさについて


スポーツ報知が、現WBC世界スーパーフライ級王者、徳山昌守のPRIDE参戦とボクシング引退が決定した、と報道。

 プロボクシングWBC世界スーパーフライ級王者・徳山昌守(32)=金沢=が、5日、本紙の電話での取材に対し、総合格闘技「PRIDE」からのオファーを受けることを初めて明らかにした。徳山は、6日に行われる日本ボクシングコミッションJBC)からの事情聴取で、PRIDE転向の意思を正式に伝える意向。王座の返上は免れず、事実上の引退となる。国内歴代3位の8度連続防衛を誇る名王者が、ついに進退に結論を出した。


とのことで、見出しと出だしを見たときには「ついに・・・」と脱力しました。ミハレス・川嶋2決定報道の直後にこういう話が出てきた以上、徳山が絶望したということだろうと受け取ったので。しかし、続きを読むと・・・。

 腹は決まった。WBCからの指導を受け、事情聴取に乗り出したJBCの安河内剛事務局長との会談を前に、徳山が沈黙を破った。PRIDEとの交渉について「オファーがあったのは事実」と初めて認めた。「(PRIDEに)出るとか出ないとか、言い分はある。それを伝えたい」と語った。「もう決めているのか?」という問いに「もちろん」とキッパリ言い切った。


これって、徳山の中で「結論は決まってる」というだけで、それがどういう結論かは、今のところ徳山の口からは出てないって事なんじゃないのか。報知は徳山の「もちろん」を「(PRIDE参戦を)もう決めているのか?」という質問への答えと受け取っているようだけど、その前の徳山の発言と文脈をつなげると、「(結論を)もう決めているのか?」への「もちろん」かもしれない。そのほかの文章は、全て徳山の状況を羅列しているだけ。


徳山の最終結論がどうあれ、引用されている徳山の発言から「PRIDE参戦」を結論づけるのは勇み足でしょう。もし逆だったらどうするんだろう。なんと言うか、こんな報道をするところが「徳山の代弁者」になっているところに凹む。