内藤勝利!


ボクシングスキルの差を観衆に見せ付ける圧倒的な滅多打ちを期待した正の予想は外れ、内藤のフェイントが気づかれないのではという負の予想は当たり・・・。ボクシング観戦としては不完全燃焼な試合ではありましたが、まずは内藤がボクシングレベルの差を見せ付けた勝利でした。滅多打ちは滅多打ちでしたし。9回の反則減点だけは余計でしたが、加撃とまでは言い難い、強く押した、という程度の感じだったので、容赦ない減点に驚いたくらい。それにしても解説と実況は今回もひどかったですね。
KO決着は、あれだけガード一辺倒で頭から突っ込んでこられ、反則を繰り出され、では難しいですね。早い回での出血もありましたし。


亀田大毅も耐久力だけはなかなかのものでした。特にボディ。高いガードゆえに開いたボディに間断なくクリーンヒットを打ち込まれても、崩れることは無かった。
とはいえ、亀田大毅は結局それだけの、ガードと体力だけの選手でした。攻撃が出来ないのでは、世界戦は闘えない。最終回の反則ラッシュに対しては言葉が無いです。クリンチの際に傷口を狙うのはよく見ますが、投げ飛ばしもつれ合って倒れながら、相手の傷口を執拗にこすりに行くなんてのも、1ラウンドで合計3点の減点なんてのも初めて見ました。
それよりも根の深い闇を感じさせたのが、11ラウンド開始前の亀田陣営の音声。ダーティここに極まれり。

父親『勝たれへんかったら、わかってるよな?なあ』
父親(耳打ち)『玉うってもかまへんから』
兄『大毅。ひじ目入れろ』


晴れの世界戦のインターバルで父親から脅迫される挑戦者・・・。恐るべき家庭。反則は反則ですが、そりゃ反則もするよな、とは思います。なんだかんだ言っても、あの家庭で一番ガタイがいいのは父親ですからねえ・・・。
滅入る。息苦しい家庭の雰囲気を世界戦に持ち込むなといいたい。
それにしても、悪質すぎる反則を現場で指示・指南する陣営の脇の甘さもさることながら、こういう危ない音声を容赦なく拾って垂れ流すような集音をするあたり、TBSにも恐怖を感じます。


(追記:父親の一言目は『勝たれへんのわかってるよな?』にも聞こえる。これだと、このままやってても勝てないから反則を、となるか。あからさまな脅迫のニュアンスは消えるが、いずれにせよ、反則教唆には変わりない)