ダイナミックグローブ1


ライトフライ級4R 高村2−1西田

 両者デビュー戦。高村選手の手数に目を奪われました。ちょっとパシャパシャでパワーレスとはいえ、4R12分間ほぼ打ちっ放し。アマキャリアもあるということですが、アマエリートというほどではなさそうで、時折みせたノーガード挑発やアリシャッフルもちょっとぎこちない。
 西田選手も一発のパワーはありそうですね。いい音させてました。
 はっきりとしたダメージブローは両者なく、手数では圧倒的に高村選手が上回ったように見えたのでスプリットはちょっと意外でしたが、時折入った西田選手の強打にポイントを振る気持ちも分からないではなかったです。それでも高村選手の勝利が妥当でしょう。


スーパーバンタム級4R 佐々木 4RTKO 夏井

 佐々木選手はデビュー戦、夏井選手は5戦5敗。
 佐々木選手は小学生で全日本空手チャンピオン、中学ではアマボクシング、そして17歳でデビュー。ちょっと攻撃性に欠け、反面足を使うところが「逃げる」感じなのが気になりますが、修練は感じさせます。ただ、全敗の相手にズルズル下がったり、舐めたのか体力不足かジャブを出し惜しんだりガードを不用意に下げてクリーンヒットを貰ったり、うーむ・・・。
 対する夏井選手、年齢制限ギリギリでのプロデビューから勝ち星無しとのこと。スリムながら体的には良さそうなんですが、左の使い方が悪い、というか使えないのかな。ジャブが全くでない、フックも緩慢。ガードはルーズ。うーむ。ただ体は強そうと言う印象に違わず、KO負けはないとのこと。やっぱり。もったいない気がします。
 夏井は判定まで行けそうでしたが、まあ一方的だったのでレフェリーストップ。


・121P契約 4R 吉田 1RTKO 村瀬

 共にデビュー戦。吉田選手が圧倒、初回22秒でストップ。ダウンシーンもない内でしたがモノが違いすぎました。致し方ない。吉田選手のコンビネーションに村瀬選手が全く対応できておらず、いいようにフックとショートアッパーを貰う姿を見たら、大事なデビュー戦とはいえ、いやデビュー戦だからこそ、レフェリーも止めざるを得ないかな、と。吉田選手、ロングアッパーの伸びるシルエットがメキシカンのようでした。
 村瀬選手はデビュー戦で敵地でこの相手というのはキツすぎましたが、この相手に近づけるよう再起してほしいですね。


フェザー級6R 早坂 判定3−0 堂本

 「道産子ファイター早坂」www凄いリングネームだな。勝敗半々、勝ちから遠ざかった中堅選手同士。今までの試合とは違い、さすが両者ともキャリアを感じさせる闘いぶり。
 早坂選手はカトンボのような体形に加え色白なのでひ弱に見えますが、長いリーチを生かした戦いぶり。距離を取りつつ、堂本選手のジャブに被せる右クロスに左ボディが中々。
 後半ちょっとgdgd気味でしたが、おおむね当てさず当てた早坂選手ですか、という内容通りの判定結果。
 

バンタム級6R 岩佐 1RTKO 花木

 高校3冠岩佐亮佑選手が三戦目で中堅選手を相手に。いや、精悍な表情してますね。現役最後のムニョス戦の印象が鮮烈なセレス会長も相変わらずいい空気感。会長の目標が『(自身が指名防衛戦で屈したので)指名防衛戦で勝てるボクサーを育てたい』だったと記憶していますが、この岩佐選手がその期待の筆頭でしょうか。
 で、噂に違わぬ強さでした。最初からプレスをかけて強く速いコンビネーションで圧倒、アッパーで反撃された直後にシャープな左ストレートダウンを奪い、ダメージ色濃い相手にラッシュでレフェリーストップを呼び込む完勝。
 対する花木選手、早坂選手以上の小さい頭に長い手足の日本人離れしたスタイル・・・でしたが、いいところなく圧倒されてしまいました。


・60.5kg契約 8R 川村 判定3-0 ペットバンプラン

 マーチンレフェリー登場に萌え。この方のキビキビとしたレフェリングは素晴らしい。

 スーパーフェザー級3位の川村選手は、ジム同僚の内山選手と同じ階級で素晴らしい戦績(17戦15勝1敗)。ただ唯一の敗戦が現日本王者の矢代選手に完敗。

 タイ人のペットバンプラン選手は初来日。仮想矢代なのか、リーチが長そうで、長身を沈めてべた足気味のスタイルの選手。日本をこよなく愛しているという謎情報が。流行に逆行するセクシー?な短パン。7勝5敗と平凡な戦績からかませ?と思いきや、かませではなかったです。図抜けた上手さ、強さは感じませんが、柔軟な上体のボディワークで川村選手のパンチを躱し、コーナーに詰まらされても致命打を躱しつつ、打ち終わりに単発ながら左右いずれも強打を放って川村選手の膝が揺れる場面も。

 川村選手がボディ狙いに切り替えた3R以降、ペットバンプランの真価が試される・・・ってw。しかしペットパンプラン選手はボディ攻撃に耐えつつ、川村選手の打ち終わりに顔面に強打を合わせて来る。会場からどよめき。これはやはり怖い。強敵の気配に会場も盛り上がって来る。

 5R、ペットバンプラン選手の強いアッパーがクリーンヒット、川村選手出血。難しい試合になりました。手数では川村選手なんですが、ほとんどガードの上。むしろペントバンプラン選手の見栄えの良い攻撃の印象が強い。ダメージも川村選手の方がありそう。

 6Rも川村選手の打ち終わりにペットバンプラン選手の強打がヒット!追撃も受け、ついに川村選手、手数も減って来る。それでも終盤にはアッパーで反撃。

 7Rは一進一退。川村選手が密着してのボディでポイント奪取狙い、成功したか。ただ、川村選手が攻撃姿勢を強め右ガードが飽いた瞬間にペットバンプラン選手が強打を捩じ込んできます。

 8R、ペットバンプラン選手はちょっと手が出なくなって来た?川村選手のボディ攻撃が実を結んだか。

 結果は判定に委ねられ・・・大差のユナニマスで川村選手('A`)。手数は圧倒的ながらほとんどガードの上で、中盤のラウンドで連続して効いた場面を見せた川村選手のポイントが、77、78、79って・・・。ペットバンプラン選手は受け身になって手数を減らした7、8Rがもったいなかったですが、仮にそれらのラウンドを取っていたところで、言語道断レベルの地元判定が眼前に現れることになったと思うと・・・。