ダイナミックグローブ!


松橋拓二選手復活!しかし復帰戦で日本ランカーを2RTKO、しかも1Rにダウンを貰ってから。たいしたもんですなあ。
実直そうな選手ですね。勝利者インタビューも非常に好感が持てました。

亀海選手の試合前に、この試合が『日本タイトル前哨戦』であることが名言されました。
相手のマセカンポ選手、体は小さい感じでしたが、踏み込みがいい。
ただ、亀海選手に苦戦の気配無し。実際、勝負を急がず、自身の課題を実践で試している様子。そんな中でも、2Rで左ボディ1発で相手をグロッギーに、3Rも左ボディでくの字にさせてのフォローの右でダウンを取り、そのままマーチンストップ。まあ勝負は見えており、当然のストップでした。

いや、話にならない強さですが、木村選手とやった時にどうでしょうね・・・。あちらはあちらで怪物ですから。ただ木村選手はチャンピオンカーニバルで小野寺洋介山選手との試合が。小野寺選手は下の階級で素晴らしい戦績を挙げて来たボクサー。この試合も楽しみです。

メインは超劇的!辻選手がテクニックと左ストレートで常に優勢に進めるも、終盤に体力がキレてしまった様子。練習不足、スタミナ不足と言うのではなく、パワー優位の相手に対し、手でも足でもテクニックを総動員し、素晴らしいボクシングをみせようとした結果とはみえました。実際、プレッシャーも手数も旺盛な金光選手に対し、中間距離でも接近戦でも有効打で圧倒する素晴らしい出来でしたのであくまで結果論ですが、ペース配分失敗でしたかね。

体力旺盛な金光選手、序盤から中盤は辻選手の動きに翻弄され、プレッシャーをかけるもパンチはほとんどあたらず、逆に左ストレートとフックを延々と貰う展開、中盤はカット。それでも試合を捨てなかったのが全て、終盤はビッグパンチが辻選手を捉える場面も。辻選手は8R頃から足に力が入らないようで苦しくなり、9Rのインターバルではほぼ限界のようで体が傾いており、辻選手の姿は走り終わった後のマラソン選手のようでした。

そして迎えた最終10R、グローブタッチもそこそこに打ち合いを開始するも、辻選手は本当に限界だったようで、開始早々から金光選手に押され始め、コーナーで無防備に連打を浴び続ける状況に。レフェリーが間に入ったのでストップかと思えば、スタンディングダウンのようでカウントを取り始める。スタンディングダウンは取らない(即ストップ)ことになっているのでは・・・。ルールを一旦置いても、意識朦朧で前によろめいている辻選手を見ては、どの道ここですぐ止めるべきだと思いましたが、10カウント。何だかなあ・・・。タイトルマッチとはいえ、このレフェリングだけは疑問でした。

辻選手はタンカでリングを去ることになり、心配です。9Rまでの採点では三者とも辻選手大量リードだったとのことで、ボクシングは最後まで分からないです。

[追記]
辻選手、開頭手術を受けたとのこと・・・。結果論ですが9R後のインターバルでの辻選手は、確かに様子がおかしかったですね。それまでのラウンドでさほど打たれたようには見えなかったので、スタミナが苦しいのだろうとしか思わなかったんですが、所詮素人の見方だと思い知らされます。特に後半は、金光選手の打撃が、ビッグパンチだけではなく細かい連打も相当入っている。
セコンドもポイントリードが明白なだけに、『もうひとがんばりだ!』で送り出したのでしょうが・・・。手術の成功を祈ります。