某電気店にて


久々に近郊の電気店に。いい加減にバックアップ機器なしで運用しているのが怖くなったので、USB2.0接続の外付けHDDを安売りしてないかなあ、と。以前高価なギガビットイーサ対応のネットワークHDDを持っていたのですが、かの狂える趣味のために売却したのでした。本当に、色々なものを失っている。昨日新型iPod Shuffleが店頭販売されていると勘違いして行った梅田ヨドバシで思いつき、iPodなんぞよりこっちが先だ、と色々探したところ、240Gが安売りで12000円弱だった。それより安ければ・・・と。パソコン工房でガワ2500円とバルクHDDのセットというのも考えたけど、同容量だと逆に高くつく。120GのHDDなら6000円で買えるが、3000円の差額で容量が半分となるとアホくさい。


結果から言うと、店舗を3つ回ったが、どこも240Gが12000円強で、とりあえず保留。何故か売れ残っている160Gも同じような値段で売っているのだ。11000円を切ってくれたらお手ごろ感が出てくるのだが・・・。


しかし、大型電気店でもこんなものかと思うくらい、店員のPCパーツに対する知識の低さに驚いた。Docomoショップでの携帯電話購入時にも同じような経験をしたが、俺でも2、3日勉強すればカリスマ店員になれそうに思えるくらいだ。


<事例1>
HDDを怪しく注視する俺の隣で中年夫婦が外付けHDDについて質問していたのだが、3.5インチと2.5インチの性能の違いを聞かれた店員の答えが「コンパクトな方が値段が高めになりますね。でも、小さいので入る量も小さめですよ!」・・・大きさ、値段、容量も大切だが、そういう言われずとも見れば分かるものと並んで一番重要なはずの処理スピードの違いが抜けている。回転数が違うためだ。基本的にガワつきで外付けHDDとして売られているものは、3.5インチは7200rpmで、2.5インチは5400か4200rpmだ。よって処理スピードがかなり違う。


<事例2>
上の事例を間接的に体験した後だったので、止めといたほうがいいかな、と思いながら、GV-MVP/RZ3という外付けTVチューナーについて別の店員に質問した。今のPCはDVD-RAMDVD±RWへの書き込みが出来るので、これと外付けHDDとの組み合わせで、例によってかの狂える趣味のために売却したDVDレコの機能を安価に構築できるかもしれないという期待が生まれたためだ。驚いたことにその外付けTVチューナーは、デジタル放送のコピーワンス番組の録画にまで対応していたのだが、そこで気になることがあった。コピーワンス番組のHDDへの録画時には暗号化が行われ、そのデータは録画したPC上でしか閲覧できないとある。それは当然なのだが、問題はDVDにムーブしてもそのままなのか、ということ。さすがにそのPC専用のDVDなんてのは勘弁してほしい。外部媒体記録の意味がない。だが、DVDに関しては箱のどこにも書いていない。なので、店員に質問した。が、最初の店員さんは全く要領を得ず、僕の質問内容をそのままマイクに喋って助けを求めている。なかなか助けが来ない。延々とSOSを発するうちに、質問内容に無用のアレンジや用語変換が加わっていく。申し訳ない気分になってくるし、これではまともな答えなど帰ってこないと焦りだしたころ、お助け店員到着。が、その人も分からないという。ただ、さすがに質問内容は理解してくれ、調べてくるので時間をくれといわれる。10分ほどで、「他では再生出来ないようです」、との回答。根拠を聞くと「HDDで暗号化されると書いてあるのでDVDでもそのままかと」という回答が返ってきた。どちらにせよすぐ購入する気はなかったので、「それは根拠じゃなく推測で、推測では弱いと思ったから質問したんですが」、と言うのを諦めて、別の誰かが確認してくれたんだろうという希望的観測で礼を言って帰宅。


帰宅後、メーカー製品ページのコピーワンスに関する詳細説明ページに以下の記述を発見。

  • Q:他の環境で再生したい場合は?
  • A:添付ソフト「CyberLink PowerProducer 3 CPRM for I-O DATA」でDVDを作成いただきます。作成いただいたDVDをCPRM対応のドライブ及び再生ソフト環境でご覧頂く事が可能です。


メーカーに聞くか、せめて製品のWebページを確認してくれての答えだと思ったのに。分からなかったなら分からないというべきなのではないだろうか。「分からなくても分かると、出来なくても出来ると言え」とは、経験の浅いSEである僕も時々言われることではある。そもそも僕はそうした論法自体になかなかなじめないのだが。百歩譲ってそれが許されうるのは、時間の猶予がある程度あって、その時間を使って「出来るように、分かるようになる」場合だけだと思う。嘘を本当に出来れば結果的に許される(というより、嘘であったことがバレない)だけであって、嘘をつき逃げしていいということではない。出来なければ顧客に損害を与えるのだから。


やはり、こうした細かい(というほどでは全然ないのだが・・・)話に関しては、店員の話を信用するのは止めたほうがよさそうだ。商品を売る立場の人間なら、製品のスペックは押さえておくべきだ。全員は無理でも、知識のある店員を各分野に一人は用意しておいてほしい。それが無理でも、突っ込んだ質問をされたときの答えの調べ方を決めておき(10分あれば、電話による問い合わせは無理でも製品のWebページくらい確認できるはず)、それでも不明なことは不明だと答える、そのくらいは期待したい。