はてな夢日記 「子供の友達」(2000/2/16、1998/11)


知らない子供と一緒に暮らしている。嫌だけど、仕方がない。
子供はよく遊びに出かける。友達が誘いに来る。
友達の中に妙なのがいた。
それはメロディーを成すか成さないかの音と一緒に来る。その音が怖い。
それは喋らない。音がするので来たことは解る。子供達の「よくきたな」といった声だけがする。
子供達が家の近くにいるときは、彼等が相手をしてくれるからいい。どこかに連れていってくれる。
でもシャワーを浴びている今、子供はいない。
音が聞こえてくる。少し近づいたり少し遠のいたり。玄関の向こうをうろついているようだ。
麻由さんが家に来ている。夏のセーラー服を着ている。ちゃぶ台に肘をついて座っている。
優しい人だ。きれいに笑う。音が小さく聞こえている。
麻由さんが、「オレンジゼリーを置いておきますから」と外から声をかけてくれる。
ゼリーをシャワー室の傍らに置いてくれた様子。音が遠のいていく。ほっとする。


(蛇足)
修士論文を書いていて、詰まっていたときにみた夢。
論文で言及したかったけど、さすがにできなかった。上の文章は修論草稿からの抜粋。ほぼそのまま。
恐ろしく、また不思議な夢だった。
不思議だというのは、内容がじゃなくて。
例えばこの夢には「音を伴った妙な何か」というカフカ的存在が出てきているけど、
それを「カフカ的存在」と名付けてしまえば消えてしまう類の不思議さ。
麻由さんを「母」と、あるいはその頃読んだ漫画の登場人物と解釈するのも同じ。
伴っていた感情が不思議だった。
子供が疎ましかった。音が怖かった。麻由さんがいとおしかった。