眠れぬ夜に


眠れない。握力と体重が同じだからハードパンチャーかも、といった愚にもつかぬ妄想が頭から離れぬ。171cm44kg、減量なしでストロー級。長いリーチを武器にジャブで世界を制する。イーグル京和と闘ったなら、入り込まれてボディで悶絶。


部屋にモノが多すぎるのだ。売らねばならない。PCのファンも激しく煩い。


そもそも俺の理想は、いつでも夜逃げできるようなモノの少ない部屋のはずなのだ。本を買いすぎだろうか。PCもノートが望ましいのだが、金が無いやら不便やらで結局売ってしまい、今ではミドルタワー1台にスリム2台、全て貧乏印無印ナリの計3台。とても夜逃げできない。モノを売った半年後に後悔して買いなおしたりもよくするので、熟考を重ねてから売るようにしたら、ほとんど何も売れなくなった。どうしたらいいのだろう。


こんなことでは明日に差し控える。日曜なのに。きっと夕方に起きてしまうだろう。用事などないのだが。出かける気も失せ気味だ。歩くのは御免で、原チャリすら面倒くさい。リアカーでもオート三輪でもいいから、油断すると転げ落ちてしまいそうな荷台に載せて頂きたい。子供の頃に廃品回収の強制労働をさせられた際に乗ったくらいだが、非日常な感じがよかった。行き先の決定権が無いのに、揺られているだけで開放感に満たされたあの不思議。あの自由をこの目と胸にまた、などと夢のようなことを考えるだに、眠れない。