田辺清に絶句


今日G+で、網膜剥離のため無敗のまま引退した元ローマ五輪銅メダリストの田辺清と、世界チャンピオンのオラシオ・アカバロとのノンタイトル戦(田辺の6RTKO勝ち)の映像が放映されたのですが、絶句させられました。私ごときが言うのもなんですが、田辺清が素晴らしい。


力みのないきれいなフォームで、まずディフェンスがすばらしい。細かいウィービングに、前後の動きも機敏で、チャンプに当てさせない。攻防の推移もスムーズで、左ジャブをダックしてアッパーにつなげる動きなど、これまたすばらしい。大降りの目立つチャンプに対し、インサイドからのショートフックを的確に連打して後退させ、ガードの空いた顎にこれまた的確な左フックと右ストレート。上下の打ち分けも当然のごとく見せるなど、パンチの種類、角度も多彩です。
1分ちょっと見ただけで脳裏に勇利・アルバチャコフの動きがフラッシュバックして、これも自分ながら驚きました。フライ級という同じ階級のせいもあるのでしょうし、トップアマにある程度共通するアップライトの俊敏なスタイルといえばそれまでなのかもしれません。田辺が右クロスを打つわけではないので、どこがと言われると困るところもあります。それでも、勇利の動きを思わせる日本人ボクサーなんて初めてです。


今のところ3Rまで見てますが、仮にも世界チャンピオンに対してここまでほとんど一方的です。ノンタイトル戦なので、相手のモチベーションもあるのでしょうが・・・。


ともあれ、素晴らしいものをありがとうございます、という感じです。