クリス・ジョン vs 武本在樹


1R:武本がものすごくいい。遠目の距離で互角。体格でかく見えるな。イーブン

2R:ジョンがいきなり出てきた。いきなり強引にでも距離を詰めて、勢いを押さえにかかってきた。
  さすがチャンプ。強い・・・。
  解説の長谷川穂積『さすが、わかってますね』。10-9ジョン

3R:引き続き、有効打と攻勢ともにジョン。10-9ジョン
  ワンツーが早い。本当にバランスがいい。

4R:武本も決して悪くないが、ジョンのハイペースにまきこめれている感じ。
  武本は左のガードが下がるところを突かれている。ジョンは距離感もいい。
  解説の長谷川穂積『いきなり上を狙っても当たらない、下から攻めるのがいい』。
  武本がジョンのパンチで目の上をカット。
  ジョンが距離を取ってくるという予想と逆の展開に解説陣にも戸惑い。10-9ジョン

5R:たしかに、武本の攻撃が上ばかりになっており、解説陣はそこを懸念。
  ジョンはパンチが多彩。特に右が武本の左顔面を間断なく襲う。
  ジョンはなんと中盤からサウスポースタイルにスイッチ。10-9ジョン

6R:武本がロープ際にジョンを詰めるシーンも。しかしジョンの右フックがクリーンヒット。
  武本しがみつくも、こらえきれずダウン。
  武本再び出血も。ダメージはあるが、まだ武本死んでない。10-8ジョン。

7R:ジョンの強烈なワンツー。右を防げない。
  長谷川穂積『三発目以降を当てるつもりでパンチを出してほしい』。
  常時攻め続けるジョンに、解説陣も賞賛するしかない。10-9ジョン。

8R:ジョン、的確。体の捻りの反動でパンチを出す美しいテクニックを見せる。
  ワンツーが伸びるのか、対応しきれない。どちらかがクリーンヒットしてしまう。
  ジョンの右ストレートで武本またダウン。ジョンが詰めにきた。
  武本もカウンターを一発返し、生き延びる。10-8ジョン。

9R:武本はまだ集中力を切らしていない。
  ジョンは強引に倒しに来ることはない。あくまで流れの中で、ということのようだ。
  武本がいいカウンターを打つも、やはりジョンが有効打で圧倒。
  そして、終盤にまたジョンのラッシュでTKO寸前の気配。10-9ジョン

10R:開始前に武本セコンドが棄権。9R終了TKOで、クリス・ジョンの勝利。


クリス・ジョンは強かった。今日は、1Rで武本の強さを感じたのか、2Rに一気に攻めて勢いを押さえに来た嗅覚も鋭いが、そこから9Rまでエンジンをかけ続けた体力が圧巻。
攻撃力も、リナレスほどの切れは感じられないが、さまざまな角度からコンパクトなパンチを出してくる。特に右が、武本の左顔面を捉え続けた。このパンチはよけにくいのか?もう少しこの右を防ぐことが出来れば・・・。
ディフェンスもうまい。武本はほとんどパンチを当てられなかった。
これは対抗王者のリナレスでも分からない。
日本からのフェザー級次期挑戦者といえば、榎と粟生だが、現時点の粟生では勝ち目が薄そう。榎なら、生命線の左ジャブにまだ期待出来るが・・・。