UA


はてな市民になりましたとのメールが。危なくゴミ箱に直行させるところだった。


「believe in me as I believe in you」で検索してみると、日本のアーティストの曲の歌詞が引っかかる。サビで「believe in me as I believe in you,tonight, so bright」・・・この言葉が好きな気持ちは分かるんだが、ここだけコピペされてもなあ。それに、「believe in me as I believe in you」は1小節で言い切ってナンボだろう。「believe in me♪」、「 as I believe in you♪」と切られてしまうと、冗長に感じる。


市民になったのにこの内容では気が咎めるので、少しUAについて。もうだいぶ前だが、雑誌『SNOOZER』で久保憲次氏が、日本の女性歌手はもっとUAに感謝してもいい、というようなことを書いていて、そのとおりだと思った。いや、してる人はしてると思うが。万人の記憶に残るような大ヒットを飛ばしたわけではない。調べてみて驚いたのだが、シングル・アルバム共にNo.1ヒットが無い。そして、2位〜5位が普通のアルバムはともかく、シングルに至っては最高位が『甘い運命』の10位だ。

すごいのは売り上げではなく、日本女性歌手の新しいスタンダードを作ってしまったところだ。Misia宇多田ヒカルが大ヒットしたのは、彼女が作った道筋あってこそだと思う。多彩な曲調も、美人とはいえないルックスもそうだが、なによりも「声」。こういう「低くないハスキーボイス」とでも言うような声は、この人が出てくるまでは「アウト」だったはずなのだ。アイドル系は高く澄んだ声か単なる地声、ベテランや演歌はアルトか朗々とした低い声で、R&Bやソウル路線の人は、大体低い声だったと思う。UAのようにかすれた声で甘く聴かせる人は、日本のメジャーどころにはいなかった。初めて聴いたときは、かなり違和感を覚えたから。

それでいて、簡単には真似できない抽象的でかつイメージ豊かな歌詞が書けるのが、またすごいところではある。