WBCスーパーフライ級タイトルマッチ ○C クリスチャン・ミハレス 10RTKO 12位 菊井徹平●


終わってみれば、内容からも結果からも、ミスマッチだった。とはいえ、世界ランカーだし、王者のほうから声をかけてきたのだから、挑戦することには何の遠慮も要らないのだ。お疲れ様でした。世界最高の選手とやれたのだから、日本からもう一旗上げてほしい。


試合会場は、単に敵地メキシコと言うだけじゃなく、ミハレスの地元都市で、12000人収容の新会場のこけらおとしで満員の雰囲気。ミハレスはアルセに勝ったことで人気急上昇らしく、会場の雰囲気も盛り上がりまくっている。『ミ〜ハ〜レス!』重々しい怒号が響く。これは気圧される。


解説陣が最初から最後まで言っていたが、菊井はいつもより固かったらしい。それを差し引いても、ミハレスは完全に菊井を飲んでかかっていて、日頃の手数とスピードに力感まで加わっていて、手がつけられなかった。川嶋、アルセとファイター型を翻弄したミハレスにテクニシャンタイプの菊井がどう挑むかが焦点だったが、テクもスピードもパンチの鋭さもパワーもミハレスが上。ストレート、フック、アッパー、大降りではないがすべて鋭い。僅差ではなく、まごうことなき10−9が延々と積み重なる展開。
なかなか自分から出て行けない菊井に解説陣は歯がゆそうだったが、出て行けない理由が皆分かっていたゆえの歯がゆさでもある。出て行こうとしても、ミハレスがすぐに潰してしまうのだ。それでも菊井も、ほんの数発に終わったとはいえ、ミハレスの手数をかいくぐってカウンターを決めたが、ミハレスはまったく止まらず。

9Rまで三者とも90−81の完全フルマーク、10Rに防御一辺倒になった菊井を見て、ミハレスが狙ってコーナーで一方的に攻撃を加えたところでストップ。ミハレスの完勝。


見る側からすれば、菊井にはもう少し被弾覚悟で打ち合ってほしかったが、どうやらミハレスのパンチは傍からみた印象より威力があるらしい。


ミハレスの次だが・・・どうやら指名挑戦者はウィラポンの後輩らしい。


Devid Nakornluang Promotion
http://www.boxrec.com/boxer_display.php?boxer_id=251465


無敗ではあるが、対戦相手がしょぼいな。何でこんなのが1位なんだ。WBCの地域王座を延々と防衛しているからか。でも対戦相手が(ry。

他には、2位のアルセが望めば再戦もある。あるいはアメリカ進出。カスティ−リョとのSF級最強決定戦のうわさも聞いたが。あと、WBCのランカー表を見ると、3位は先日IBFフライを獲ったノニト・ドニーレだった。ミハレスとの対戦が実現していたらこれも面白かったな。
ただジョーさん曰く、ウェイトがきついので階級を上げる可能性もある、と。本人はスーパーバンタムまでいけると思っているらしい。1月の川嶋戦の際にも、ミハレスがリング上から放送席にいた長谷川にニヤニヤしながら頷いたり、バシバシ視線を送ってきたりしたらしい。長谷川もニヤーッと笑ってかえしたらしいが。熱い。しかし川嶋にはもう負ける気なかったんだろうな・・・。


最後にリナレス世界戦前夜映像。いや強いな。小堀相手のスパーで、上の階級の日本屈指のボクサーを相手にはっきり押してる。空港?でのインタビューもサングラスにジャケットでかっこええ・・・下半身は短パンにサンダルじゃねえかYO!
微笑みながら、腰にベルトを巻いたジェスチャーをしてエスカレーターで消えていった。絵になる脳。

長谷川とラリオスのスパー映像も。二階級上の世界レベルと堂々打ち合える長谷川は素晴らしい。ちなみに、長谷川はホルヘともスパー経験があるとのことで、スパーで怖いと思ったのはホルヘが初めてらしい。うへぇ。