亀田興毅 Vs ファン・ランダエタ 世界戦 採点


昨日の白井とカーンは最高だったYO!(挨拶)


自己採点とオフィシャルの採点を比較する試み。
まず自己採点。左(俺RM)がラウンドマストシステムによる採点で、右(俺非RM)はイーブンを許容したもの。
あと、申し訳ないが表の構成法は一般的なものに従っていない。新聞が採用している、選手が大項目で、各審判が小項目になるあの方法が個人的に見難いので、自分が見やすいように書かせてもらった。
「・」は10点満点。

R 俺RM 俺RM 一言優劣 俺非RM 俺非RM 感想
- 亀田 ランダ - 亀田 ランダ -
明白 亀田ダウン
固いガードからボディーブローで立て直した亀田
激微 ほとんど優劣なし。あえて振るならボディが印象的だった亀田に
明白 手数、有効打共にランダエダのラウンド
4Rよりは小差だが、手数、有効打共にランダエタのラウンド。亀田は2、3Rにあった力強さが影を潜めた。ラスト10秒の攻勢も見かけだけ
激微 亀田が右のダブルを多用しだす。力強さは無いが手数は増す。ランダエタも手数で応戦、終盤に攻勢も、どちらかというと亀田か
小〜中差 亀田ラッシュシーンで解説陣ははしゃいでいたが有効打に乏しく、むしろ手数、有効打ともにランダエタのR。亀田中盤にぐらつくシーンも
亀田ラッシュシーンも、今度は解説陣はしゃがず。有効打にも乏しい。微妙ではあるが、手数、有効打ともにランダエタのR。このRでランダエタの判定勝ちかな、と思い始める
手数ではランダエタだが、ラッシュシーンが比較的印象的だったので亀田に。しかし力強さは無く、ランダエタにダメージも無い
10 手数、有効打共にランダエタのラウンド。ラスト10秒当たりにいい右フックが入って、亀田の腰が落ちている。このRでランダエタの判定勝ちをほぼ確信
11 明白 亀田あわやKO負けのピンチ。腰が落ちるシーン数度、なりふり構わずクリンチで逃げる。
12 小〜中差 前のラウンドの流れがそのまま。ランダエタ手数と有効打で勝るも安全運転気味。亀田はまともなパンチが出せない状態で、KOを免れるための亀ガードからラッシュもどきを出すのがせいいっぱいの感じ
111 116 - 112 119 -


大勢としていえるのは、ランダエタに振ったラウンドはほぼランダエタの攻勢がほぼ明白であり、亀田の取ったラウンドは「ラウンドマストだから」というものが多い。これは採点ルールだから仕方が無いが、それでもこの差がついた。効かせたパンチがほとんど無かった亀田へのポイントはほぼアグレッシブネスの評価と思われるが、解説陣の騒ぎようとは裏腹に、僕の目には亀田の力強さは3Rまでで失われたように見えた。4R以降はダメージのせいか足に力が入っておらず、パンチはほとんど手打ちで、その上手数も有効打も少なかった。そのせいで4R以降はランダエタの優勢が目に付いた。表の中でも書いているが、8Rあたりでランダエタの判定勝ちが見えてきて、10Rで確信。


オフィシャル。ニッカン、サンスポ、スポーツ報知で確認済み。
パ:パティージャ(パナマ
タ:タロン(フランス)
金:金光洙(韓国)

R - -
- 亀田 ランダ - 亀田 ランダ - 亀田 ランダ
- -
- -
- -
- -
- -
- -
- -
- -
- -
10 - -
11 - -
12 - -
112 115 - 114 113 - 115 113

三者の評価が一致したラウンドが1、6、10、11の4つのR。で、1Rと11Rがランダエタで、他が亀田。ランダエタのラウンドは、ダウン奪取と亀田をグロッギーに追い込んだ、議論の余地の無い明白なラウンド。対する亀田の2つのラウンドは・・・。6Rは僕も亀田に付けている。本当に微妙なラウンドだったが、あえて付けるなら、という感じだった。10Rは分からないではないが・・・という感じ。亀田の手数が出て、ランダエタが下がり気味だったからだろうか。しかし、結局手数に加え有効打でもランダエタが勝り、ラウンド終わりにはクリーンヒットの右フックが亀田の腰を落とし、11Rの攻勢への布石となった。一人くらいランダエタのこの右フックを評価するジャッジがいてもいいのでは。
ジャッジは彼ら的に微妙なラウンドのほとんどを亀田に振ったと思われる。対するランダエタは、議論の余地無く優勢なラウンドのポイントのみを与えられ、結果的に試合トータルの印象を裏切る判定結果になった、と。ラウンドマストシステムの妙ではあるが、それにしても亀田偏向の謗りを免れないのではないだろうか。

個別に見ていくと、一人ランダエタの手を挙げたパティージャ氏のジャッジは点数的には僕のものと近いが、微妙なラウンドの評価が入れ替わっていたりして興味深い。
亀田の手を挙げた2人のジャッジは、予想通り、2Rから8Rまでの中盤のラウンドをほとんど亀田に付けている。この計7R中、僕がラウンドマストなら文句無くランダエタに付けると判断した4、5、7、8Rを、この二人は3R分亀田に振っている。ちなみにパティージャ氏は1R分のみ。かと思えば、帳尻合わせのように二人揃って9Rをランダエタに付けており、どうも理解に苦しむ。10Rが三者一致で亀田というのは少々意外。

金氏は3Rをイーブン。たしかにつけ難いラウンドではあるが・・・。かと思えばあとは堰を切ったように亀田だしなあ。
あと彼が4Rと12Rを亀田に付けているのはいかなる根拠があってのことだろうか。すくなくとも12Rを亀田に付ける理由が見当たらない。これが逆なら三者三様のドローだ。4Rも、亀田の当たらぬ連打はあったが、ランダエタが明確に支配したラウンドだ。
カロン氏については、5〜8Rを全て亀田につけているのが、予想通りとはいえ驚きだった。たしかに微妙なラウンドの連続だったが、手数、攻勢共に優位はランダエタにあり、亀田に付けるよりランダエタに付けたほうが「楽」なラウンドばかりだったように思うのだが。クリーンヒットもダメージブローも無い、というかそもそもほとんど当たってすらいないラッシュがラウンドごとにあったが、あれを評価したのか?ランダエタの手数が圧倒的だったのに?


並べてみる。サンスポには矢尾板貞雄氏の自称「甘め」の採点もあったので、合わせて引用したい。

R 俺RM 俺RM 一言優劣 俺非RM 俺非RM - - - -
- 亀田 ランダ - 亀田 ランダ - 亀田 ランダ - 亀田 ランダ - 亀田 ランダ - 亀田 ランダ
明白 - - - -
- - - -
激微 - - - -
明白 - - - -
- - - -
激微 - - - -
小〜中差 - - - -
- - - -
- - - -
10 - - - -
11 明白 - - - -
12 小〜中差 - - - -
111 116 - 112 119 - 112 115 - 114 113 - 115 113 - 113 114


矢尾板氏の採点は僕のものと極めて近い。違いは、微妙だった5、10Rを僕がランダエタに付け、矢尾板氏が亀田に付けている2か所だけ。